「民泊」のメリット・デメリットまとめ

不動産投資の中でも、民泊は注目を集めているトピックで、投資を前向きに検討している人が少なくない投資先です。

宿泊施設として作られたホテルや民宿ではなく、一般的な民家を宿泊目的で提供するのが特徴で、新たな魅力や付加価値が期待されています。

また、民家の提供者との交流も生まれるので、人との交流も楽しみたい、外国人観光客の利用が少なくありません。

これまで、宿泊施設のルールを定めていた旅館業法は、民家の宿泊施設化の始まりによって見直しが検討され始めています。

まだルールは明確化されていませんが、事実上民家の宿泊ニーズが高いこと、それに新たなビジネスになる可能性を含めて、大々的に認められるのは間違いないでしょう。

投資の検討を始めるなら、まさに旅館業法が改定される今がチャンスで、メリットとデメリットを踏まえた検討をおすすめします。

民泊におけるメリットは、民家をそのまま宿泊施設化できること、そしてきめ細やかなサービスが提供可能となる二点です。

民家を宿泊施設として提供するというのは、使っていない家を宿泊施設にできたり、中古物件を購入してサービス提供が行えることを意味します。

更に、リフォームを行っても初期投資は少なく済みますから、不動産の新しい投資先として魅力があります。

一方、ソフト面では提供するサービスを幾つか用意することで、低額な宿泊施設を求める層と、充実したサービスに期待する二つの層にアプローチできます。

加えて、独自性を発揮できる自由度の高さ、インターネットサービスとの相性の良さもありますから、これらを上手く組み合わせればビジネスチャンスが広がるでしょう。

純粋に宿泊施設を提供するだけなら、ローコストで回転率の良い不動産経営も夢ではありません。

逆に、不動産投資の現実は理想ほど単純でなく、実際にはデメリットとしてリスクやコストの増加に繋がります。

例えば、外国人観光客は日本人とはマナーやルールの概念が異なるので、宿泊客によっては備品の破損や汚損のリスクが高まります。

当然ながら言葉も違えば、コミュニケーションの相違から喧嘩のトラブルに発展することも想定できます。

勿論、全ての外国人観光客がそうとは限りませんし、日本人観光客でも物を壊したり、壊したことを申告せず隠すケースもあり得るでしょう。

しかし、わざとではなく事故、あるいは寿命で物が壊れることもあるので、原因を限定しないで経営コストを考慮するのが、投資を検討したり考える上でのポイントとなります。

汚損に関しては、各国語でルールを分かりやすく張り出したり、トラブルが生じた時の対応を明確にしておくことが大切です。

この辺は地道に認知を広めたり、宿泊施設でどう過ごして欲しいのか、備品をどう扱って欲しいのか伝える努力が不可欠です。

案外見落としがちですが、騒音の発生は近隣とのトラブルを招くので、予め理解を取り付けておくことも忘れられません。

マンションやアパートの一室を提供する場合は特に、大家などのオーナー的な立場でも、住民の意見を無視して経営を推し進めるのは困難です。

理解を得て理想的な経営を行う、これが民泊を始める際の基本的な心構えで、不動産投資家は目を逸らすことができないリスクです。

ただ、投資の方法といっても一種類ではなく、物件を購入して貸し付けたり、反対に物件を持たず経営を始める選択もあります。

物件を保有して経営も行うオーナーホストタイプは、ハイリスクかつハイリターンな投資方法です。

賃貸料が発生しないので、収入はそのまま利益になりますが、トラブル発生時の損失補填で利益が目減りする恐れがあります。

保険に加入するとなれば、それだけ利益は減少しますから、経営におけるバランス感覚が求められるでしょう。

物件のオーナーとなって、経営は物件を貸し付ける他者に任せる転貸タイプは、中程度のリスクとリターンで利益が得られます。

利益の上昇は望めませんが、安定した収入源にはなりますし、借り手が増える見込みと経営リスクが抑えられる魅力があるので、将来性の高い投資の選択肢だと考えられます。

ローリスクでローリターンの賃貸ホストタイプは、物件を保有せずに賃貸で経営を始めるやり方です。

投資資金は少なく済みますし、短期の準備期間で早く始めたり拡大も容易に行える利点はありますが、毎月決まった賃料が発生するのは欠点です。

利幅が少ない経営手法だと、あっという間に行き詰まってしまいますから、経営のセンスが問われる選択肢に違いありません。

民泊と一口に言っても、決して単純に成功しやすいモデルケースがあるわけではなく、多くの場合は手探りですし、多様性があって不動産投資の方法も異なります。

それでも、複数の投資方法に共通するメリット、デメリットに目を通して理解を深めれば、本格的に投資を考える切っ掛けとなるでしょう。

投資の話題に度々取り上げられますし、インターネットでの話題性の大きさも考慮すると将来性があるのは本当で、新しい宿泊施設のあり方として期待されていますから、今後の成長には要注目です。